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衣料品に使用されている繊維は大別して天然繊維と化学繊維に分けることができます。
さらに天然繊維は動物性繊維と植物性繊維、鉱物繊維に、化学繊維は再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維に分けることができます。 |
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絹(シルク):特性
・上品な光沢がある。
・しなやかでしっかりとした腰がある。
・軽く、あたたかい。
・タンパク質で組成されている。染まりやすい。
・虫害を受けやすく、酸やアルカリに弱い、熱に弱いなどの欠点もある。
・吸湿・発散性にすぐれているため、肌触りがしっとりとしている。
・擦れやすく、毛羽立ちやすい。白っぽく見える。
・水ジミになりやすい。
・日光にさらすと黄変しやすい。
羊毛(ウール):特性
・羊毛は縮れていて、毛がからみあっているため、保温効果が高く、伸縮性に富んでいる。
・撥水性に優れているため汚れが付きにくい。
・湿気をよく吸収するため、汗をかいても湿った感じが少ない。
・弾力性があり、回復力が強い。そのためしわになってもハンガーに半日かけておくと直る。
・燃えにくい。
・ピリング(毛玉)になりやすい。
・フェルト化する性質があるため、水を含んだ状態でもみ合わせると縮んで硬くなる。
・アルカリに弱い。
・日光にさらすと黄変しやすい。
・カビが発生しやすく、虫が発生しやすい。
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綿:特性
・肌ざわりが柔らかい。
・丈夫で、水を含むとさらに強度を増す。
・吸湿性に富んでいる。
・アルカリ性に強いため、洗濯や漂白が容易。
・熱に強く、高温のアイロンがけが可能。
・静電気の発生が少ない。
・しわや、型崩れしやすい。
・カビがつきやすい。
・洗濯後に縮む場合があるため、かたちを整えて自然乾燥させる必要がある。
・着用や洗濯など摩擦によって毛羽立つため、白化しやすい。
麻:特性
・熱伝導が早く、すぐに発散する。水分の吸湿・発散も最も早く、涼感がある。
・通気性に富み、細菌の発生を防ぐ。バクテリアの発生率が低い。
・天然繊維の中で最も強く、伸びが少ない。水に濡れると強度が60%アップする。(羊毛の4倍、綿の2倍)
・弾力性に乏しいため、シワになりやすい。
・虫害には強いが、カビの発生には弱い。
・縮みやめくれ、反り返りが起こることがある。特有のハリと風合いを出すために、撚りを強くかけているために起きる。
・燃えやすい。 |
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レーヨン:特性
・美しい光沢感がある。
・繊維が柔らかい。
・吸湿性が高い。
・シワになりやすい。
・水分を含むと収縮しやすく、強度も1/3に低下する。
・水滴や雨によって、水ジミになることがある。
・着用やクリーニングの繰り返しによって、コシがなくなったり、光沢が減少する。
・着用時に擦れると白色化しやすい。
・熱に強い。
・静電気が起こりにくい。
ポリノジック:特性
日本で研究・改良された「改質レーヨン」繊維。一般に、繊維断面が円形のレーヨンになっており、水で縮むレーヨンの欠点を改良。
キュプラ:特性
・絹に近い光沢感がある。
・レーヨン、ポリノジックに比べ、摩擦に強い。
・吸湿性、放湿性がある。
・やわらかくしなやかなので、ドレープ性がある。
・静電気が起きにくい。
※ポリノジックとキュプラの特性はレーヨンとほぼ同じ
リヨセル(テンセル):特性
・ソフトな風合いで、美しい光沢感がある。
・繊維が柔らかい。
・湿潤時でも、強度が低下しない。
・吸湿性、速乾性にすぐれている。
・水洗い(手洗い)によって若干縮むことがある。
・濡れると少し硬くなる。
・摩擦により白化しやすい。
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アセテート:特性
・絹のような美しく上品な光沢感がある。
・適度な吸湿性、保温性、弾力性がある。
・伸張や摩擦に対する耐久性がそれほど高くない。 |
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ポリエステル:特性
・吸湿性が低く、すぐ乾き、水による収縮がない。
・弾力回復率が高く、シワや型くずれの心配がない。
・薬品に強く、カビや虫害を受けにくいため、保管が容易。
・静電気帯びやすい。
・極めて強い(耐薬品性、強度)繊維である。
・ウオッシュ・アンド・ウェア性に優れているため、洗ってノンアイロンで着られる。
ナイロン:特性
・きわめて強く、水に濡れても強度が低下しない。
・軽く弾力性があり、シワになりにくい。
・カビや虫害を受けにくく、保管が容易。
・吸湿・吸水性が小さく、短時間で乾燥する。
・静電気が起きやすい。
・比重が軽い。
・摩擦や折り曲げに対して強く、濡れても強さは変わらない。
・殆ど水を吸わず、吸湿もしないので乾きが早い。
・薬品や油に強い。
アクリル:特性
・染色性にすぐれ、色鮮やかに染まる。また、色落ちの心配もほとんどない。
・薬品に強く、カビや虫害を受けにくいため、保管が容易。
・保温性が良く、あたたかい。
・毛やポリエステルより軽く、弾性回復率が良いため、しわになりにくい。
・ピリング(毛玉)、静電気が起きやすい。
・太陽光線に当っても、ほとんど影響を受けない。
ポリウレタン:特性
・ゴムのような伸縮性がある。
・天然ゴムとは異なり、染色性がある。
・温度や湿度の急激な変化にあっても、素材性能は安定している。
・塩素や光、カビなどにより脆化することがある。
・塩素や紫外線、汗やガスによって劣化しやすい性質がある。 |
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